日本のアニメ、漫画、フィギュアなどのサブカルチャーと呼ばれる市場は、日本国内に限らず世界中で広まっています。このレポートでは、特に日本サブカルチャー文化が広く浸透されているフランスにおいて、「オタク」を自認している現地の方へ、インタビューを実施しました。
今回ご訪問したのは、パリ市内に住む女性オードさんのお宅です。20年以上日本アニメなどを追い続けた、生粋の日本アニメオタクであり、部屋の壁一面には、アニメ関連グッズやDVD,フィギュア等のコレクションが広がっています。
なおこのレポートは2018年に執筆されたものであり、現在の状況と異なる可能性があることをご了承ください。
プロフィール
氏名:Aude Lesmond (オード・レスモン)さん (30代女性 パリ市内在住)
アニメ愛好歴:約20年
総額500万円以上価値があるコレクションを所有
「オタク」関連商品購入予算/月200ユーロ(〜2万5千円程)
好きな日本アニメ作品:コブラ、キャッツアイ、シティーハンター、セーラームーン
訪日歴:なし
自宅には、総額500万円以上のコレクション
Q:日本のアニメや漫画の文化を好きになったきっかけは?
大体20年前から日本のアニメのファンでした。1番好きなものは少女マンガだったけど、成長するにつれ主人公やストーリーに共感できなくなり、青年マンガも読むようになりました。日本のマンガやアニメは大人を対象にもしている物語があり、とても共感できるところが多いですね。
Q:自宅にあるコレクションはかなりの量ですが、月々どのくらいお金をかけていますか?
月に200ユーロほどです。ほとんど漫画やDVDですが、鑑賞用と保管用で同じものを2つ購入することが多いですね。これはコレクターにとってはごく普通のことです!時々どうして欲しいものがある場合は、500ユーロほど消費することもあります。
情報源はオンライン、リアルでのコミニュティ
Q:どのように新商品などの情報を得ていますか?
同じ趣味を持っている友人同士が集まるコミュニティを通じて、新しい情報を得ることが多いです。もちろんインターネットやSNSなどで調べることも多いですが、日本アニメなどのオタクイベントも定期的に開催しているコミュニティでの情報も、とても大事です。アンテナの高い人たちが集まるコミュニティがあるお陰で、自分だけでは知り得ない情報をキャッチできますし、自分と同じ趣向を持っている人と知り合えるのは、中々ないチャンスです。
Q:SNSやインターネットなどのオンラインで商品を購入することが主流と思いますが、実店舗での購入はされることはありますか?
もちろん、あります。商品を購入することだけが目的ではないですね。行きつけの「ハヤクショップ」(パリにあるマンガやグッズを取り扱う店舗)の店長からも話を聞くことが多いです。彼はPodcastでも日本のアニメカルチャーなどの情報番組を配信したりしていて、私たちの界隈ではとても有名で、いち早くアニメ作品の情報や、グッズ入荷情報を教えてくれます。オンライン以外でも、こうした知り合いやコミュニティから得られる情報は、とてもファンの心が高ぶります。
大規模イベントより、小規模イベント
Q:展示会などのイベントには参加しますか?
混雑している「JapanExpo」のような大規模なイベントには、あまり行きません。SNSで集まったコミュニティが市内で開催しているような、小さなイベントに多く行きます。そこで新しく出会う人と趣味を共有したり、グッズやフィギュアについて友人と話せる機会が楽しみです。
欲しい商品は日本からフランスに来る友人に代理購入を
Q:欲しい商品はどのように入手しますか?
パリの店舗やインターネットで購入します。ですが、大好きな作品(コブラ、キャッツアイ、シティーハンター、セーラームーン等)は、フランス国内で販売している商品数が非常に少ないので、代理購入サイトや現地の友人を介して商品を入手していることが多いです。
Q:日本へ訪問したことはありますか?
これまで日本に訪問する機会はなかったのですが、混雑が落ち着く、東京オリンピック後(当時は2020年の開催予定)に訪問したいと考えています。それまで貯金をして、購入資金を貯めます!
公開日:2020年 8月 17日
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