進出事例

「海外との競争の中でMADE IN JAPANにこだわりヒット商品を生み出した玩具メーカー」 ‐ 株式会社オビツ製作所

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日本のポップカルチャーブームに乗ってオビツボディの輸出が始まる

このオビツボディの存在は海外の愛好家の間にも口コミで広まり、今では海外にも輸出するようになっている。しかし、この輸出に関しては、意図した結果というよりも、海外から届く要請に対して「何とか対応しているにすぎない」と、同社で輸出事業を担当する現社長の娘でもある副社長の牧さんは謙遜する。

そもそも同社は創業以来、営業そのものをほとんどしてこなかったため、海外への営業活動も当然手がつけられなかった。それでも幸いなことに、最近の日本のポップカルチャーブームによって、主催者側からの要請をうける形で海外のイベントに数回参加することができた。さらには、イベント内で講演を依頼されたこともあり、こうした取組が、さらに海外での知名度アップに結びついていった。

ところが、今度は販売手段が問題となった。もともと輸出業者で始まりメーカーとなった同社には、直接愛好家に販売するための店舗がなかった。国内ではオビツボディを愛好家に直接販売する手段として、自社のオンライン販売サイトを設けて販売していたが、海外への対応はしていなかった。

やがて、知名度の広がりとともに、このサイトを通じて海外の愛好家からも注文が入るようになったが、海外の個人相手では、ロットが小さくて手間がかかって難しいのでお断りするしかなかった。しかし、海外の事業者からも日本語でメールが届くこともあり、こうした熱意にこたえる形で海外の卸売業者や小売業者と取引を開始した。さらに、2015年には中小機構の『パッケージ型海外展開支援事業』を活用して、卸売業者向けのネットショップも開設した。

面白いことに、中国などでは消費者の模倣品への疑念が根強いため、同社の正規代理店であることを証明して欲しいという要求もあるという。一方で、現在、同社の頭を悩ましているのが、その模倣品問題である。人気のオビツボディが中国を中心にニセモノが出回り始めている。これに対しては今後、法的措置を含め厳しく対応する方針である。

50周年を契機に

同社は2016年に創業50周年を迎えた。国際取引の荒波にもまれる中で、さまざまな課題に直面しても社内一丸となって難局を克服する体制が形作られてきた。そのおかげで、現在の注文に製造が追いつかないような状況が到来している。これからも初心を忘れず、同社を支持してくれるユーザーの期待に応えながら技術を磨き続け、葛飾のおもちゃ産業を守り続けていきたい。

プロフィール

牧 有里子 氏株式会社オビツ製作所 副社長 牧 有里子 氏
株式会社オビツ製作所 副社長 牧 有里子 氏

株式会社オビツ製作所

所在地  東京都葛飾区金町4‐14‐8
創業    1966年
設立    1970年
資本金   1,100万円
従業員数  30名
事業内容  プラスチック玩具の製造・販売
電話番号  03-3600-2561
URL   http://www.obitsu.co.jp/

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