中東 現地レポート

GCC向け輸出の手順 – 中東ビジネスのヒント 第2回

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当該商品のGCC市場に於ける「市場性」の調査が先ず必要です。又、初めて現地市場に進出する場合には、代理店を起用して販売を開始することが一般的である故、最適な代理店の発掘調査も必要となります。以下に、本邦にて可能な事前調査と現地にて行うべき現地調査とを分けて概観したいと思います。尚、初めて輸出取引を手掛けるという企業である場合、英語でのコレポン/契約書作成/交渉/輸出実務等ある程度の習熟度を求められる実務が必要となるので、中東向けビジネスの実績を有する貿易商社を起用することも検討に値すると思われます。

本邦にて 

〇 当該製品の国内/国外市場に於ける競争力の分析 価格/性能/デザイン/ブランド力等で当該製品の競争力・優位性がどの程度あるのかを分析し見極める。
〇 類似競合製品の当該国への日本からの輸出、及び、海外からの輸入実績の調査 JETRO各種統計資料/財務省通関統計/業界団体(輸出組合)統計/当該国統計局サイト等から、同様製品・類似製品の日本から当該国向け 輸出、及び、当該国の輸入実績を調べる。業界団体(輸出組合)の情報入手が可能である場合は、具体的にどの競合他社が類似製品の 輸出を行っているかをチェックする。
〇 本邦での事前調査、現地での調査、及び、現地での代理店候補企業との面談・折衝、更には、ビジネスが 開始した後の種々交信・折衝等を 自社で取組む余力のない場合に、これら業務を担って貰える貿易商社の候補企業を洗い出し起用する。

現地にて

市場調査

① 当該製品の競合品/類似品の状況調査(例えば、有無、メーカー、スペック、価格etc.)
② 競合品/類似品の販売チャネル(店舗にての聞込み、Yellow-page調査etc.)
③ 競合品/類似品の価格調査(小売価格、できれば卸売価格も)
④ 販売者/購入者(需要家、消費者)へのインタビューを通じて、ブランドごとの評判/評価の感触を得ると  共に、市場の総需要の目安を掴む。
⑤ 消費者のスペックに対する嗜好、価格選好の聴取

⇒ 上記の調査結果を集計・分析し、自社製品のポジショニングと競争力を予測し、現実的な販売予想を描く

代理店候補の選定

① 上記市場調査の過程で、競合品/類似品の販売で同市場に於けるプレーヤーをリストアップしつつ、各   プレーヤーの強み/弱み、長所/短所を判断する情報も併せ収集する。
② 市場によって、競合品/類似品の販売業者以外のチャネルで同製品を販売している実例があるならば、そのような別業態/業種の企業に関する情報も収集する。
③ 収集した情報を基に、リスト企業中、有力と思われる候補者(企業)を訪問し、当該製品の取扱に就き、関心の度合いを探る。
④ 社屋/倉庫/販売店舗等の視覚的観察、更には、責任者との面談を通して同社の経営理念・販売方針、当該製品の販売を託した場合の製品のポジショニング等を聴取する。候補企業に関する収集情報を総合的に分析し代理店候補を絞り込む。

プロフィール

国際化支援アドバイザー(国際化支援)富山 保
総合商社に38年勤務し長年海外ビジネスに携わってきた。若い頃の会社派遣のアラビア語研修皮切りに、 合計約15年間の現地駐在経験(サウジアラビア・UAE等)を有する。