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[ 中東ビジネスのヒント ] 第20回 食品メーカーです。来年2月のドバイにて開催の国際展示会Gulfoodに参加する機会を捉え、トルコとエジプトの引合いを送付して来た企業を訪ね市場視察を行おうと考えています。近年、両国では物騒な事件も報道されていましたが、訪問に際して、安全上の心構え・注意点をアドバイス頂き度。


  • 2017-12-28
  • 中東
  • 国の概況と動向
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〇 わが国の外務省は「海外安全ホームページ」を開設して居り、世界各国の安全情報(政治・治安・地政学・伝染病等のリスク)が常にアップデートされ掲載されています。

外務省の安全情報では、国毎の安全度/危険度は次の4段階に区分(黄色~真っ赤のグラデーションで)されています。

 

 

①「レベル1:十分注意してください」

  1. ②「レベル2:不要不急の渡航は止めて下さい」

    ③「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」

  2. ④「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」

                  (外務省海外安全ホームページより)

 

 

 

尚、色が塗られていない国は、注意・勧告の対象外の意味。

訪問予定国・地域に関するニュースや安全に関しては、今から注意を払って情報収集されることは重要です。

訪問を計画されているトルコとエジプトは、2017年12月20日現在の外務省安全情報では、ドバイ(アラブ首長

国連邦)及びトルコは白色(=東部:イラク・シリアに近接した地域を除く)であり、エジプトは②(但し、カイロと南

部古代遺跡地区は①)に指定されています。実際に訪問されるまで、あと6週間程度ありますが、具体的に訪

問計画を固める時点で依然としてエジプトに関する前述の安全情報に変更がなければエジプト訪問は「カイロ

のみ」とされるべきでしょう。

 

以下に、海外出張時の安全対策に関して一般的な留意点を補足します。(但し、リストされた諸点を実行・励行すれば必ず安全ということではなく、「不測の事態に遭遇する可能性は減じられる」ということに過ぎません。それ以上の用心と判断は、所属企業と出張者ご本人に委ねられることは言うまでもありません。)

 

  1. 1.渡航前

 

  1. (1)セキュリティー・コンサルタント企業等主催による「海外安全講習会」を受講して置く。
  2. (2)渡航先の国・都市に関する情報収集(社会・政情安定性、宗教、貧富の差、治安上の事件の有無、訪問都市の中での治安上問題地区等)及び、安全情報入手を行う。
  3. (3)当該国の訪問先現地企業に安全情報・治安情報を問合せる。(但し、この場合、現地企業であるが故の危険度に対する馴れ、或いは、貴社からの出張に対する利害等が影響し、実態よりは甘い見方が示される可能性には注意。)
  4. (4)前述の外務省「海外安全ホームページ」上の、「海外安全パンフレット・資料」「海外安全お役立ち情報」「スポット・広域情報発出履歴」等を閲覧する。
  5. (5)同ホームページから「たびレジ」の登録を行う。
  6. (6)出発に際しては、現地でも使える携帯電話(ローミングサービス付)を用意する。
  7. (7)大手旅行代理店経由、「セキュリティー体制の厳重な」ホテルを予約する。
  8. (8)事前に分かる限りの詳細な現地での行動予定/宿泊場所(含む、電話番号)を会社・家族に残して置く。

 

 

  1. 2.渡航先で

 

  1. (1)到着後は、信頼できる取引先の社有車、或いは、ホテルの送迎車、空港リムジン等素性の分かっているクルマを利用し、公共交通手段は避けること。
  2. (2)ホテルにチェックイン時に、フロント/コンシェルジェに安全上のアドバイス(治安の悪い地域の有無も含め)を求めること。
  3. (3)2・3泊以上の滞在となる場合、訪問地の大使館/領事館を訪ね、訪問目的/訪問スポット/行動予定等を開示しつつ、安全・治安上のアドバイスを受けること。又、宿泊ホテルとその所在地域の治安所上安全度に関する情報を求めること。
  4. (4)外国人、特に欧米人が多く往来する空港・駅・一流ホテルのロビー、ショッピング・センター、宗教施設、観光施設、地元市場等への訪問はできるだけ避けること。仮に、訪問が不可避である場合には、訪問目的を済ませたら即座にその場所 から退去し、決して長居をしないこと。
  5. (5)大勢の人が集まる場所では、常に周囲に気を配り、不審者/不審物/不自然な状況を察知したら速やかにその場所から遠ざかること。
  6. 6)仕事時間外、或いは、余暇に街なかを散策せぬこと。又、観光名所訪問、夜間の外出も極力避けること。(好奇心の発揮は抑える。)
  7. (7)貧富の差が激しい社会、アルコール飲料原則禁止社会で、高級レストランでの会食をせざるを得ない場合には、予め、当該レストランが厳重なセキュリティーが施されている場所であることを確認して置く。
  • (8)滞在中、ホテルのテレビでCNN/BBCやローカル局のニュース番組を頻繁にチェックすること。又、PCを持参されている場合には、外務省の前述ホームページ、及び、訪問国の米国/英国大使館のホームページで当該国の安全情報をアップデートすること。
  • (9)ご自身の動静は、毎日、本社に報告して置く。

 

 

 

 

Profile プロフィール

国際化支援アドバイザー(国際化支援)富山 保
総合商社に38年勤務し長年海外ビジネスに携わってきた。若い頃の会社派遣のアラビア語研修皮切りに、
合計約15年間の現地駐在経験(サウジアラビア・UAE等)を有する。

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