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第8回 海外展示会への出展をビジネスにつなげるための方法(まとめ)


  • 2016-04-10
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本シリーズは全8回の構成になっています。
前回では、商談のための事前準備や商談への臨み方、そして展示会終了後に忘れずにすべきことを紹介しました。
今回は、海外展示会への出展をビジネスに活かすためのポイントと、海外展示会への出展支援を行う中小機構及びJETROの支援内容について紹介します。

 

 

 

ビジネスに活かすためのポイント

 
(1)現地で売れる商品、希少性・話題性のある商品に絞り込む
海外展示会は、商品の分野によって様々なテーマで開催されています。そもそも何のために海外展示会に出展するのかを明確にしたうえで、候補にあげた展示会のコンセプトや来場者の目的に合致した出展が基本です。繰り返しになりますが、現地や競合企業の商品にはない希少性・話題性と、日本製品の品質の良さや安全性をアピールできる商品に絞り込んで出展することが重要です。

 
(2)海外出展計画(方針)を踏まえた展示シナリオ

海外販路開拓したい国や地域でどのような事業展開をしたいのか、事前の調査や分析のもとに作成したビジネス仮説に基づき、展示コンセプトや展示シナリオ、さらには商談ストーリーと展開していきます。出発点の海外出展計画がしっかりしていないと、その後の工程があいまいとなり、効果的な出展とならないことが往々に見受けられます。

 
(3)出展目的に照らし、相応しい展示会の選定

第2回で、見本市と展示会の違いにふれましたが、国内の展示会であれば容易に下見もできますが、海外の場合には事前の情報収集をしっかり行い、その催しの性格を見極めることが重要です。

新たな海外市場に挑戦するのであれば、まずは展示会を活用して、現地市場や競合他社の動向を調査・分析するところからスタートするのが順当といえます。

 
(4)出展会場には、意思決定ができる経営層が立ち合い、即断即決の体制を

展示会は、商談・交渉の場ですから、バイヤーから様々な質問や取引条件の提案、要望が出ます。重大な意思決定事項は別として、その場で判断可能なことはその場で意思決定しバイヤーとの交渉に臨めれば、バイヤーの評価も高まります。日本に持ち帰って回答では、その時点ではせっかくの商機を逸することになります。

 
(5)コミュニケーションのとりやすい商談相手を選ぶ

BtoBの分野では、展示会での商談において、最低限の英語が使えない商談相手では、その後の業務提携や取引などのビジネス展開にあたって、コミュニケーションが取りづらく支障をきたすと考えた方がよいでしょう。意思疎通に毎回、通訳や翻訳を介することでは、突発的な対応や人的なコミュニケーションに支障をきたす恐れがあります。面談した相手の中から最低限の英語が使える商談相手を選ぶのが無難です。

 
(6)出品にあたっては知財管理に留意を

展示会の出品にあたっては、製品の機能やデザイン、原料や製法などの重要な知財情報の取り扱いには十分留意する必要があります。知財管理が必要な資料については、相手先を名刺等で確認した上で手渡します。いずれにしても、海外出展にあたっては、どこまで開示が可能か、どのように自社の貴重な知財を保全するか、十分な事前検討が必要です。

 
(7)展示会でアテンドする通訳は、コストをかけても優秀なスタッフ確保を

自社で現地語ないし英語が堪能なスタッフを確保できる場合は別として、展示説明や来場者への対応、商談の立ち合いなどには現地の通訳スタッフが必要となります。展示会への出展が決まったら、なるべく早く日本国内ないしは現地の通訳スタッフ業者に実務経験のある優秀なスタッフの確保を要請しておきます。会期直前に予約しようとしても、優秀な通訳の確保は難しくなります。

 
また、通訳には、事前に説明資料を渡すとともに、スタッフミーティング等にも参加してもらい、必ず現物を見せながら説明を行い、会社や商品に関する理解を深めてもらいます。会社の広告塔として活動してもらえるようにしておくのがよいでしょう。

 
優秀な人材確保と事前の説明・打合せ等で、通訳コストはかかりますが、その費用をかけても優秀な通訳スタッフの確保をお勧めします。

 
(8)展示会終了後は、現地にスタッフを残してフォローアップに注力を

展示会で商談のあった相手先や有力な見込み客に対し、展示会終了後になるべく早く現地企業を訪問して、営業フォローを行います。やはり商談、面談直後の方がお互いに印象も強く、相手先の評価も高まるといえます。

 
(9)現地に浸透し、継続的な取引をめざすためには3年程度の継続出展を

海外展示会に初めて出展しても、なかなか思い通りの成果がでないことが多いのが普通です。地元での認知度や現地市場に相応しい出展準備が難しいことなどもあり、継続的な出展や複数の展示会に参加することを想定した海外出展計画を策定しておくことが望まれます。

 
そのためには、海外展開戦略をふまえ、進出したい国や地域、ターゲット市場を定めた戦略的な海外展開計画が必要です。

 

 

 

中小機構・JETROの海外展示会出展サポート

海外展示会への出展による海外販路開拓を考えたい企業の皆さまに、中小機構の「海外展示会出展サポート」の活用をお勧めします 。

 
中小機構では、主にJETROが海外展示会において組織する「ジャパン・パビリオン」の参加中小企業を対象として、「海外展示会出展サポート」を実施しています。

 
詳しい支援内容は、以下の通りです。支援内容は、変更になる場合がありますので、中小機構の海外展示会出展サポートの窓口等で確認してください。
http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/news/065251.html

 

 

 

参考文献

・「中小企業の海外販路開拓出展戦略のしおり(出展計画編)(中小企業基盤整備機構販路支援部)」http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/virtual/index.html
・「中小企業国際化支援レポート―海外見本市への出展をビジネスにつなげるには―」中小機構・ホームぺ―ジ
・「はじめての海外見本市のために―出展ポイント―」JETRO・ホームぺ―ジ―
・「中小企業海外市場参入の際の計画の立て方」JETRO・ホームぺ―ジ
・「展示会活用マーケティング戦略―成功するための出展実践ハンドブック」JETRO監修、寺沢義親,池下譲治,仁木洋子著、ピーオーピー刊、2006
・「海外見本市出展を検討する前に読む本 海外見本市出展で成功する秘訣」 中川和憲著、イービズポーター刊、2008
・「輸出のすすめ方」、永野靖夫著、2006
・「平成21年度サービス産業生産性向上支援調査事業(サービス産業の統計整備・実態把握に関する調査)展示会産業統計の実態把握・整備に関する調査」展示会産業統計整備コンソーシアム、2009

 

 
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