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第7回 海外展示会活用のための実務知識(その5) – 商談の方法、展示会終了後の業務 –


  • 2016-04-10
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本シリーズは全8回の構成になっています。
前回では、実際の出品物の輸送や通関業務の基礎知識と輸送業者の選定方法、さらに展示会場への来場者の誘致、展示会向けに会社案内や商品パンフレット等の準備の仕方について紹介しました。今回は、商談のための事前準備や商談への臨み方、そして展示会終了終に忘れずにすべきことを紹介します。

 

 

 

商談の事前準備

海外の商談では、その場で即決の回答を求められることが多く、「後日回答します」では、せっかくの商機を逃すことになります。予め出展品の販売価格(国内及び現地渡し価格)と決済条件、在庫状況と納期、販売代理店契約、仕様変更の条件などを社内及び取引先に確認したうえで、商談資料として事前にまとめておきます。円滑な商談や担当者によって異なる対応とならないためにも、取引条件等の以下のような提案資料(オファーシート)を作成しておくことが重要です。

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また、各種通貨の換算レートでの見積もり提示や価格設定の理由なども説明できるよう準備をしておきます。
商談では、可能な限り現地市場やライバル企業の動向、商習慣なども把握し、展示シナリオに合わせた商談ストーリーを準備しておきます。展示では訴求したい商品や技術を前面にしているはずですから、実際の商談の場でこれらをしっかりフォローします。
いずれにしても、商談の場で自社の製品の特徴を具体的な数値を織り込むなどして自分の言葉で説明できるようにしておかないと、バイヤーに製品を印象づけることが難しくなりますので、注意が必要です。

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商談ツールの準備

商談にあたって準備するものとして、会社案内、商品パンフレット、ラインシート(製品一覧表)、注文書(PO)、商品サンプルと名刺です。いずれも英語版は必須で、できれば現地語版がほしいところです。
名刺は英語で作成し、英語版Webサイトのアドレスのほか、バイヤーの印象に残るように商品の写真やロゴマーク、ブースの番号などがあるとよいでしょう。

 

 

 

アテンド体制

出展準備をきちんと行ったとしても、展示ブースでのアテンド体制がしっかりしていないと思わぬトラブルに見舞われたり、予想外に成果がでないといったことになりかねません。
アテンドするメンバーには、一定の語学力のある会社スタッフの確保が望まれます。その上で、通訳も含め、会社の基本情報、展示品の特色やセールスポイント、価格や取引条件、出展目標等を全員が理解し、共有しておくことが必要です。
会場で通訳を利用する場合には、事前に国内で依頼をかけるなど早めに手当てしておいた方が安心です。ある程度の費用(1日あたり数万円)をかけても、質の高い通訳を確保しておいた方が、より多くの成果につながることが多いといえます。

 

 

 

プレゼンテーション

多くの展示会では、主催者による出展者向けのプレゼンテーションの場が設けられています。そうした場を最大限活かし、より多くのバイヤーに自社の製品に関心をもってもらい、ブースに誘導することが重要です。もちろんインパクトのある画像や映像を駆使したプレゼンテーションの準備をしっかりしておきます。

 

 

 

フォローアップと営業クロージング

展示会終了後は、現地にしばらく滞在し、すぐに来場者リストをデータベース化(整理)するとともに、商談のあった相手先や有力な見込み客に対し、最終的に契約まで至らせるために訪問営業します。相手によい印象を与えるとともに、相手先との関係の緊密化や、相手企業の実際の経営状況等を取引開始前に把握することができます。
帰国後、記憶が残っている1週間くらいの間に、礼状(サンクスメール)を出すとよいでしょう。また、依頼のあったサンプルも順次送付します

 

 

 

出展効果の評価

「出展目標の設定」の項で説明したように、海外出展計画の作成において、予め設定した成果指標をもとに評価を行います。
主な評価項目としては、来場者とのコンタクト件数(名刺交換、資料・サンプル請求数)、商談件数、成約件数・成約高、同見込み件数・見込み成約高、アンケートによる来場者分析(業種・職種・役職・国や地域・関心内容やレベル等)、新規見込み客の比率、競合企業の展示内容の観察結果、展示会の全般的な印象、アテンド体制等があります。
以上の結果をもとに成果を評価し、次回も出展するかどうかを経営判断します。評価にあたっては、出展目標に応じて評価項目に重みづけをして判断する方法もあります。例えば、まずは現地に初めて製品を持ち込み、現地のバイヤーとのコンタクトをしたいという目標であれば、1社でもそれが実現できれば成果を得たといえます。通常は、見よう見まねで初めて出展した企業が成果を出すことは稀で、出展自体が場違いの感がなければ2,3回継続して出展すると、現地での知名度も上がり、出展の成果につながることが多くなります。

 

 

 

第8回 海外展示会への出展をビジネスにつなげるための方法(まとめ)」へ続く

各コンテンツの内容につきましては、すべて掲載時点のものです。各種規制の変更等により、数値や内容が現在のものと相違する場合がございますのでご注意ください。

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