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COLUMN



マレーシアの消費者市場概観〜マレーシアにおける消費トレンド①〜

  • 2016-04-28
  • マレーシア
  • 国の概況と動向
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注:文中で使われるリンギはマレーシアの通貨のRinggit、略称RM。1リンギは約27-30円である。

 

一人当たりの国民所得

マレーシアの人口はわずか3,000万人である。面積は日本の約80%。国全体の70%が森林やプランテーションの緑で覆われている。
山岳地帯の多い日本と異なり平坦な土地が多い。
石油・天然ガスを代表とする地下資源、パームオイルを代表とするプランテーションから産出される輸出向け農産物、半導体を代表とする電子製品の輸出などがGDPの主要項目を占めている。
つまり、地下資源もプランテーションも工業製品もある国である。
一人当たりの国内総生産は10,000米ドルを超え、域内ではシンガポールの40,000米ドル台、ブルネイの30,000米ドル台、に次いでいる。
したがって「そこそこ、豊かな国」と言える。
地震、火山、台風などの自然災害に襲われることもない。農作物や果物が放っておいても育つ。川や海には魚が居る。恵まれた自然条件に恵まれている。
歴史的に飢えを経験したことのない国でもある。

 

 

 

多民族国家

マレーシアには、以下の3民族その他少数民族が同居している。多民族国家は基本的に政治的に不安定な要素を内包しているものだが、マレーシアの場合は順調な経済発展と貧困層に配慮した政策が功を奏し、政治的な安定を保っている。また人口の60%以上を占めるマレー系国民は敬虔なイスラム教徒である。日本ではイスラムのイメージはテロに結びつき、良いイメージを持たない人が多いが、マレー人は生来のおだやかさと飢えを知らない生活環境があいまって、世界でもっともおだやかで敬虔なイスラム教徒である。
したがって世界でもっとも平和な多民族国家でありイスラム国家と言える。他の宗教を信じる中国系やインド系や外国人にイスラムの教えを強制することもない。お酒も飲めるし、豚肉も食べることができる。
これらのことが世界の国々から評価され発展途上国やイスラム国にとって発展のお手本とも見られている。さらに言えばマレーシアは多民族、多宗教、多言語を生かしたビジネスの拠点という位置付けもされている。

• マレー人 64%;政府系のビジネスに関わる層には超高額所得者も少なくないが、全般的には中間層から貧困層を占める。しかしながら消費意欲は旺盛である。飢えたことがないため貯蓄の概念が少なく、持っているお金は全て使ってします傾向がある。したがって給料前には会社に前借りを申し出るマレー人も少なくない。
• 華人系 24%;金銭欲が旺盛。お金持ちでもお金を使わない人がいる。しかしながら食べ物には気前良くお金を使う傾向がある。
• インド系 8%:ごく一部の大金持ちを除いて貧しい人たちが多い。贅沢品にお金を使うことは少ない。ただし金などは資産としてお金がたまると購入する性向がある。
• 少数民族 4%;ボルネオ島北部のイバン、カダザン族、先住民族のオランアスリなど。

 

 

 

教育にはお金を使う

3民族とも子供の教育にはお金を使う傾向が見られる。屋台を引いている人が子供をオーストラリアや欧米に留学させている例は珍しくない。学習塾に子供を通わせるばかりでなく、習い事もさせ、テコンドー教室に行かせたり、家庭教師について水泳を習わせたりしている。

 

 

 

街にはベンツとBMWが溢れる

特徴的なのは高級車の保有比率が高いことである。ベンツ、BMW、ポルシェ、レクサスなど日本円で一千万円を超える高級車の比率は日本のそれをはるかに超える。

 

 

 

高級なコンドミニアムが林立

クアラルンプールの中心部KLCC(Kuala Lumpur City Centre)に立ち並ぶ高級コンドミニアムの価格は平均価格が5,000万円以上。6,000平方フィーとのコンドミニアムの広告には2億円以上の価格が付いている。
購入者は海外からの投資家が多いと言われるが国内の購入者も少なくないと思われる。
以上述べたように3,000万人の人口にしては総合的な購買力は想像するよりもはるかに大きいと言える国である。

 

業種別・品目別の消費動向・売れ筋商品」へ続く

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